現代雑考
作成者:山本 健二 作成日:金, 06/24/2011 - 14:40
混迷の時代には、原点回帰することが大事である。
枝葉よりも根幹、科学も大事だが、それよりも宗教・哲学・思想を見つめなければ。
「科」は区分を意味し、「宗」は本源を意味する。
本源をおろそかにして、先端ばかりに目を向けるから、おかしくなり、わからなくなる。
これほど科学も医学も経済も進歩しているのだから、もっと安楽であっていいはずなのに、国は問題山積で何やら息苦しい。
日本人であるのに、日本の思想・伝統・文化をほとんど知らず、欧米の最新論文・記事ばかり読んでいる研究者。
明治以来、日本は常に「欧米」に目を向けてきた。そして、「欧米化」してきた。
だから、「豊かになれた」「アジアでいち早く先進国になれた」と言えるかもしれない。
日本では、「科学技術」という言葉が、ある種の特権的地位を得ている。
国土が小さく、資源の乏しい日本では、科学技術こそが命の綱と考えられてきたからかもしれない。
学校の授業で教わったこと。明治までは、封建社会、人権無視、不平等、飢饉、貧しい、野蛮・・・ いいことはほとんど教えられなかった。明治以降は、民主主義、人権保障、平等、豊か、文明社会、科学技術の進歩・・・ いいことばかり。
明治までの日本人の精神性の高さ、生活面での創意工夫、自然との関わり方について、教えられることはまずなかった。
神道・仏教・儒教、大和心、幽玄、武士道、江戸時代のエコ生活ぶり、里山、・・・
敗戦で学校教育に大きな圧力がかかったことはわかっている。
しかし、祖先あっての今の自分、日本人の本源をおろそかにした欧米化に、果たして幸せな未来はあるのだろうか。
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