混迷の時代には、原点回帰することが大事である。
枝葉よりも根幹、科学も大事だが、それよりも宗教・哲学・思想を見つめなければ。
「科」は区分を意味し、「宗」は本源を意味する。
本源をおろそかにして、先端ばかりに目を向けるから、おかしくなり、わからなくなる。
これほど科学も医学も経済も進歩しているのだから、もっと安楽であっていいはずなのに、国は問題山積で何やら息苦しい。
日本人であるのに、日本の思想・伝統・文化をほとんど知らず、欧米の最新論文・記事ばかり読んでいる研究者。
明治以来、日本は常に「欧米」に目を向けてきた。そして、「欧米化」してきた。
だから、「豊かになれた」「アジアでいち早く先進国になれた」と言えるかもしれない。
日本では、「科学技術」という言葉が、ある種の特権的地位を得ている。
国土が小さく、資源の乏しい日本では、科学技術こそが命の綱と考えられてきたからかもしれない。